時事ネタ

高利回りだから良いわけではありません!「所有期間利回り」という考え方を持ちましょう

利回りで投資を選んでも良い?

細川
細川
社長、この前僕も投資の勉強をしていまして…年利20%もある投資を見つけたんですよ。
結構良くないですか?
うちの会社で取り扱えないかと思って。
安藤
安藤
なるほど。
結論から言うと、年間20%は無茶でしょ!と思います。
細川
細川
それはどういった観点からですか?
安藤
安藤
例えば良くね「20%の利回りの商品があるんです!」って営業している会社があるんですけど。
そういう会社って「4%の区分マンション投資はやめなさい!」みたいなことを言っているんですよ。

▼動画で内容を確認したい方はこちらからどうぞ。

細川
細川
4%と20%を比べたら、もちろん20%の方が良いですよね?
安藤
安藤
細川さんみたいな情弱がたくさん居るから、そういう営業手法が成り立つんですけど…

ちょっと説明しますよ?

20%の投資ですと。
10年間保有したとして、20%×10年間=200%になりました。
ただ、10年後にその投資自体が無くなってしまうようなリスクっていうのは孕んでいるんです。
そうなると結局、10年間で200%だって言っているけども、元金の100%が無くなっているわけだから、結局100%だけが残っているという形になる。

例えば100%で投資したものが、翌年度104%になって、その翌年に108%になって、次は112%になって…これは4%の利回りの投資だと思うんですね。

細川さんが言っている20%の投資って、多分ですけど元本の保全もされていないと思うし。
取り組み始めたら来年にすぐに辞められるわけでもないと思うんですね。
この辺をしっかりと見なければならなくて。

もし辞められない投資なのであればですよ、100%で取り組んだ後に翌年と一旦0%になったものが20%になっているんです。
次の年に40%、60%…で、5年経ってようやく100%に戻っているという考え方なんですよ。

だって取り組んだ瞬間にもう出口がない、辞められないっていう事であれば、投資した100%が0%になっちゃっているわけだから。
だから単純に4%の利回りの商品と20%の利回りの商品を比べることっていうのはできないんですね。

辞めようと思った時のリセールバリュー(再販価値)が高いもの同士で比べないと、比較にはならないということです。

細川
細川
不動産だったら、不動産と不動産を比べると。
安藤
安藤
「不動産と不動産」という話があったけども、それも合っているようでちょっと違うなと。

例えば買った金額が20年後もほぼ変わらないエリアの不動産なのか?
それとも、いま買った不動産がね20年後も過疎化していく地域でどんどん価値が無くなっていくのであれば、これも同じで比較できないんですよ。

細川
細川
さっきの例えと同じことになるってことですね?
安藤
安藤
そういうことです。

都心部にある港区白金で利回り3%ですと。
これを見て低いと言う人がいるんですけど、例えば10億円の白金で買った土地。
10億円から価値が上がっていきますからね。
かつ3%がずっと入るという話になります。

片や今すぐ利回りが20%入る、地方の戸建てとかあります。
不動産の価格が10年後、ほぼ0になっている可能性もあります。
エリアがどうとかっていうのもありますけどね。
一概には言えなくて、利回りではなくて所有期間利回りという考え方があります。

入り口の利回りだけではなく、出口のときに売却をするわけでしょ?
そのトータルでどれだけの利回りだったのか?を考えなければ、投資の比較検討はできませんよっていう話なんですよ。

難しいので計算式は貼っておきますけど、ここに当てはめて考えたら色々な数字が見えてくるんじゃないかな?と思います。

<所有期間利回りの計算式>
{表面利率+(売却金額-購入価格)÷所有期間}÷購入価格×100

商品別の期間利回りを解説

細川
細川
ローンを組む商品で、不動産とか太陽光発電投資ってあるじゃないですか?
太陽光発電投資だと、利回りが9%とか。
不動産だと都内なら4%とかですかね?
ここの比較はどんな感じになるんですか?
安藤
安藤
不動産投資と太陽光発電投資の比較っていう話なんですけど…

不動産投資、利回り4%しか出ません。
太陽光発電投資は9%、だから太陽光発電投資の方が良いんだ。
これも全く同じことを言っている太陽光発電事業者がいますよね。
じゃあ、ちょっと見ていきましょうか。

不動産投資の保有期間利回り

まずは不動産投資、利回りは4%です。
仮に20年間保有した計算でいくと、4%×20年間=80%という金額が増えます。
そして不動産の場合はですね、100%で買ったものが20年後にちょっと値下がりして80%くらいに下がっている。
もしくは120%くらいに上がっている、この可能性も十分にあります。
そうなってくるとですね、先ほど利回りとして毎年集めたお金っていうのは80%あったわけだから。
そこから20%を引く、つまり60%。
もしくは80%から20%を足す、100%。
60〜100%くらいのお金が最終的に残ったねという話になるんですね。
これを20年間で割るわけだから、期間利回りは3〜5%の投資という話になります。

太陽光発電投資の保有期間利回り

じゃあ次は太陽光発電投資を説明しますよ。
9%×20年間=180%を稼ぎ出してくれると。
ただここから先が大きく違う点なんですけど、太陽光発電投資の設備って20年後に保証が切れて使えなくなる。
要は役目を終えるんですね。
そうすると投資した元金の100%というお金が無くなるわけですよ。

細川
細川
ということは、180%から100%を引くってことですか?
安藤
安藤
そういうことになります。
80%が純粋に残ったということになります。
割ることの20年間で、期間利回り4%なんですよ。

不動産投資と太陽光発電投資の比較

つまり、太陽光発電投資って期間利回り4%
不動産は3〜5%という話になってくるので、正直両方同じくらいなんですね。

細川
細川
表面的な利回りだけでは分からない部分ですね。
安藤
安藤
そうですね。
今だけを考えたら、利回りは高いほうが良いですよ。

ただその物件を自分の名義で20年保有して、動かなくなった設備はどうするんだ?
当然撤去して、最後には無くなるわけなんですよ。
そうなったことまでを考えたらさ、どっちが利回りが高いの?という話になると、正直変わらないんですよ。

なので、うちとかは不動産投資も良いし、太陽光発電投資も良いし。
どちらも変わらず安定的な利回りですよという言い方をしていますけども。
だってこうやって比べたらほぼ同じじゃない?
ここをしっかり見ていきましょうというのが期間利回りの考え方になります。

記事について質問などがあれば、気軽にご連絡していただければと思います。

安藤義人 公式LINEアカウント
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今日の話をまとめると、表面的なパッと見えた利回りだけではなくて「保有期間利回りが年間何%だったのか」という考え方をぜひ用いて、投資判断をしていただければと思います

ありがとうございました。

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