時事ネタ

赤字続きのソフトバンクグループは大丈夫?2023年3月期第1四半期決算説明会

ソフトバンクグループが赤字?

細川
細川
社長、最近ニュースでソフトバンクグループがすごい赤字を出したと聞きましたが…
大丈夫なんですかね?

▼動画で内容を確認したい方はこちらからどうぞ。

安藤
安藤
我らが孫さん!
大変いま苦しんでおりまして。
3兆円を超える赤字というニュースがあったんですけれど…

ただほとんどの方が理解していないんですが、もはや投資会社になったソフトバンクグループからすると、この3ヶ月の決算。
四半期決算で3兆円の赤字が出たということなんですが、3ヶ月で3兆円を失ったわけではないですからね?

細川
細川
赤字はお金がなくなったということではないんですか?
安藤
安藤
マイナスにはなっていますが、キャッシュがマイナス3兆円になったというわけではありません。
持っている株式、ファンドを運営しているのでソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じて数百社の株を持っているんです。
その株式の価値が3兆円減ったというこなんです。

例えば細川さんが株式の評価額として1,000万円を持っているとします。
この3ヶ月は少しパフォーマンスが良くなくて、700万円に目減りしてしまいました。
会計上は300万円の赤字となってしまうんですね。
なぜなら投資をすることが本業の会社だからです。

1,000万円の評価額の株式はすでに持っているわけだから。
それが700万円に減ったとしても、株を保有しているだけであれば実際のキャッシュに1円も影響はないですよね?

細川
細川
お金は動いていませんよね。
安藤
安藤
そういうことです。
これをそのタイミングで売却、損切りしたらもちろん300万円の損失が確定する。
同じ様にソフトバンクグループというのは超長期で投資をしています。

例えば2000年代の前半に中国のアリババに投資をしました。
20億円を最初に投資したなんて言われていますが、その価値が一時は7兆円とかまで上がっていたわけなんです。
このように15年ほどをかけてお金を増やしていくというのが、そもそも孫正義さんの投資スタイル。
そんなに心配してないですよ。

細川
細川
株式を利確してマイナスにしたわけではなく、保有しているものだけということなんですね。
安藤
安藤
そうです。
もっと重要なのは前にソフトバンクグループの決算解説のブログを上げました。
細川
細川
なるほど。
ソフトバンクグループ過去最大1.7兆円の赤字!?2022年3月期決算を解説!ソフトバンクグループが大赤字!?何が起きている? 新聞がですね「1.7兆円の赤字!」っていうのを大文字で書くも...
安藤
安藤
ソフトバンクグループは「時価純資産(じかじゅんしさん)」と言われる、持っている株式の金額の価値がいま落ちています。
そこは良くないことなんです。

もう1つは「LTV」と言って、持っている資産に対して借り入れの額が何%なのか?
10兆円の資産を持っていて、2兆円までの借入になっているのであれば20%だと。
この場合は全く問題ないということを彼らが決算で常々言っているんですよ。
倒産リスクでいうと問題ないでしょうと思います。

実際、ソフトバンクグループは厳しいのか?

細川
細川
ソフトバンクグループとしては痛手ではないんですかね?
安藤
安藤
いま苦しいのは事実ですよね。
ビジョンファンドを2017年から始めて、5年間で最大7兆円の評価益が出ていたんです。
それがわずかこの半年で6兆円ほどを失ってしまっています。
もう少しいまは減っていて、1,000億円くらいの評価益しか出ていないんです。
「5年間何やっていたんだ?」というような状態になってしまっている。

ただそれは今この瞬間を切り取ったらそういうことになります。
では10年後にどうなっているのかというと、こから100兆円の利益が生まれましたと孫さんがプレゼンしているかもしれない

日本でも年金基金が何兆円の赤字を出したというニュースを取り上げるじゃないですか。
それと全く同じでソフトバンクグループの決算の時に「◯兆円の赤字!◯兆円の黒字!」と過去何年間も繰り返されているので、今回だけ取り上げる必要は全くないと思います。

世界一の投資家、ウォーレン・バフェットさんがやっているバークシャー・ハサウェイという会社があります。
同じ期間で5.9兆円の赤字を出していますから。

細川
細川
約2倍ですね…
安藤
安藤
投資会社にとっては、今のマーケットはかなり苦しかったと。
これは4月から6月の四半期の業績。
どこの会社も数兆円の赤字を出しています。

ソフトバンクグループの赤字の要因

細川
細川
そんなに赤字になった要因は何なんですかね?
円安もあるんですか?
安藤
安藤
為替の影響も受けます
ただ円安の影響によって持っている純資産、時価純資産(NAV)が実は3ヶ月前から横ばいです。

財務を見れる私でも正直、ソフトバンクグループの決算書は訳がわからないです。
一番の要因は世界中でテクノロジー株が暴落した
それによる投資損益です。

今後のソフトバンクグループは?

細川
細川
今後のソフトバンクグループは大丈夫だと思いますか?
安藤
安藤
うまく経営していくとは思います。
2000年前後のネットバブルの時に、ソフトバンクのピークの株価は10兆円を超える金額までいきました。

それが、たった1年で100分の1!
1,000万円投資した人が10万円になってしまった。
約20年かけて1,000万円を越えてきたと…


つまりすごい遠くから見たらこの20年間も右肩上がりなんですよ。
一時的に100分の1の下落を経験して、その経験をした孫さんが居るので色々なことを考えながらやっていくんじゃないかなと思います。

ただこのブログを見ていただいている方で、ソフトバンクグループの株式を保有している方に関しては「孫さんについていきます」という方以外は、ちょっとあの銘柄は疲れてしまいます(笑)
3兆円級の赤字を四半期連続で出したにも関わらず株価が少し上がっていますから、どっちに動くかはよく分からない

なので「財務の勉強をしましょうね!」というのはアドバイスとしてはありますが、ソフトバンクグループのような複雑な会社を勉強しても正直あまり意味がありません。
なので決算説明会の動画を3ヶ月に1回見ていく、この会社が何をやっているのか何となく分かるなという会社に株式投資をしていくというのが重要だと思います。
「色々な会社がソフトバンクがやばい!」と書いていますが、それによって株価が下がるかというと今は上がっているわけなんです。

自分が知らない会社には投資をしないというところを教訓にしていただければ良いんじゃないかなと思います。

記事について質問などがあれば、気軽にご連絡していただければと思います。

安藤義人 公式LINEアカウント
https://line.me/R/ti/p/%40981upsvf

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今日は「ソフトバンクグループの決算発表」を取り上げさせていただきました。
ありがとうございました。

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