時事ネタ

【新電力】ホープエナジーの倒産から見えてきた、新電力の今後の危機!

新電力は危ない?相次ぐ新電力会社の倒産について

細川
細川
社長、最近「新電力」の会社が倒産とか危ないとか…
そんなニュースを見るのですが、これって大丈夫なんですかね?
安藤
安藤
3月の下旬に株式会社ホープエナジーという会社が300億円の負債を背負って倒産したと。
それのニュースが大体的に報じられていたので、新電力はヤバイんじゃないという話になっています。

▼動画で確認したい方はこちらからどうぞ。

細川
細川
新電力」というのは、何なんですか?
安藤
安藤
新電力の会社は現在700社くらいあるんですけど…
以前は消費者って、例えば東京電力とか関西電力とか国が半分保有しているような電力会社しか選択肢が無かったわけよ。
それが2016年4月だったかな?
電力小売の自由化」っていうのが始まったんですね。

電気を仕入れる市場っていうと分かりやすいと思うんだけど。


そこから仕入れて、自由に価格設定をして消費者はどこの電力会社と契約してもOKという、大きな規制緩和
法律が変わったんだよね。

細川
細川
なんかありましたね。
こっちで契約すれば安いですよ」みたいな。
安藤
安藤
そうそう。
新電力の会社ごとに新しく「こういう料金プランですよ」って提示できたから。
非常に安い会社とか現れたわけよ。

なぜ新電力の会社が倒産しているの?

細川
細川
でも社長…
新電力は倒産しない!」と「今後もずっと続いていく!」とか、そういうネット記事もありましたし。
僕もそう思っていたんですけど、何でこういう形になってしまったんですかね?
安藤
安藤
まず事業者が乱立すると競争が激しくなるでしょ?
つまり我々消費者に対して、販売する電力の価格が下がっていくよね。
牛丼を思い浮かべてもらったらさ…
とある会社が300円にしたら、次290円にして、次280円にして…って値下げ合算がはじまるじゃん。
それが起こっていたよというのが一つありますと。

あと、調達コストも高騰があって。
これはね、そもそもエネルギー価格の高騰によるんですね。
原油だったりとか、液化天然ガスとか資源の金額が高騰したんですよ。

今のウクライナ問題の影響もあります。
それによって更にロシアから原油が仕入れづらくなってとかね。
そんな色々な要因によって仕入れ価格っていうのが上下するの。
販売価格っていうのは上下しないで値下げ合戦
それは経営が厳しくなるよねっていう話なんです。

だからそもそもビジネスモデルとして結構厳しいものがあって。
自前の発電所を持っていないわけだから、安定的に安い電気を供給し続けることはできなかったと。
で、お客様は「安いですよ!」という言葉に惹かれて入っているわけだから、電気代が値上がりしたら結局みんな東京電力とかに戻るわけじゃん。

新しい産業なので、変動も大きい。
倒産リスクはもちろんありますよっていう話なんですね。

【歴史は繰り返す】証券会社の自由化

安藤
安藤
で、これと同じようなことが以前ありました。
証券会社が1999年に自由化って起きたの覚えてる?
細川
細川
え……証券会社の何が自由化したんですか?
安藤
安藤
手数料」なの。
昔は一律で決められていたのね、金融庁によって。

「自由に設定していいですよ!」「事業者さんたちに任せます!」っていうのが、1999年に起きてそこからネットだったら安く出せるというのが、対面証券会社っていうのを押し出してネットの証券会社が伸びた。
で、古い証券会社は潰れてしまったり、ネット証券に合併されたりとか。
こういうことが起きたって話なんですよ。

まぁ、歴史は繰り返すという話で特に何とも思わない。
「あ…電力会社止まったか…」というくらいの話ですよ、私としては。

契約している電力会社が倒産してしまったらどうなるの?

細川
細川
でも、消費者の立場からすると新電力で契約していた方
その会社が倒産してしまったらどうなってしまうんですか?
安藤
安藤
契約してる電力会社が倒産したとしても、電力は止まりません。
でも、新しい電力会社を探さなければならない。

ただ、それまでの間は各地域の東京電力とか関西電力とかが電気を供給する決まりになっているんですよ。
これ「経過措置プラン」っていうのに適用されて、次の会社に契約するまでの間、変わらない今までの契約で電気を使わせてあげるよ!っていうセーフティーネットがあるので大丈夫ですよ。

でも、それも一生続くわけではないから…
私は変わらず東京電力にお願いしています。

それは理由があってね、たかだか月々数千円のコスト。
もちろん大きいんだけどさ、それよりもこういうケースが起きた時に手間とか労力っていうのを考えてしまうのでね。
市場が安定するまでの間はもう少し様子を見ても良いんじゃないかな?というのが私の個人的な意見としてありますね。

今日のまとめ

細川
細川
こういった新しいものに取り組むとか、それで失敗するリスクとか…
こういうのは投資にも繋がってくるんですかね?
安藤
安藤
そうですね。
新しいものが怖いからチャレンジしない」となってしまうと、それは良くないと思うんですよ。
今回のことから学べることっていうのは、安いから良いっていう訳ではないと。
一概にそうは言えないっていう話を学びにしてもらいたいんですね。

リスクとリターンっていうのは結局バランスしていて。
月数千円安くなるっていうリターンを受けるためには、企業の倒産リスクとかあるよっていう話だと思うんですよ。
ほぼ倒産する可能性のない東京電力さんだったりとかね、大手電力会社にお願いしていればその分リターンもない。
何故なら安心安全のブランドなのかもしれない。
リスクをちゃんと分かった上で、そういったところに取り組んでいくっていうのが、投資にも言えることなんじゃないかな?という風に思うので。

安かろう悪かろう」っていうのはね、やっぱりこの世の中にありますから。
値段が低いというのはそれ相応のリスクを背負うということを今回は学んでいただければと思います。

今回のこの新電力の倒産、これは相次ぐと思うんですね。
これからも続くと思います。
それによる太陽光発電に対する影響だったりとか、その辺はまた別の記事にしましょうか。

記事について質問などがあれば、気軽にご連絡していただければと思います。

安藤義人 公式LINEアカウント
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では今日は「ホープエナジーの倒産」から始まって「新電力会社が経営の行き詰まっているんじゃないか?」という話をさせていただきました。
ありがとうございました。

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